蜘蛛の巣を払う女/原題 THE GIRL IN THE SPIDER'S WEB
『ドラゴン・タトゥーの女』シリーズ最新作
〓DATE
2019.01.13 SCREEN3(TOHO)
〓FILMMAKERS
監督・脚本 フェデ・アルバレス、製作総指揮 デヴィッド・フィンチャー、原作 デヴィッド・ラーゲルクランツ、配給 コロンビア映画(米) ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメント(日)
〓CAST
クレア・フォイ(リスベット)、シルヴィア・フークス(カミラ)、スヴィリケル・グドナソン(ミカエル)
〓閲覧制限
PG12(Parental guidance suggested 12)
〓ご注意
以下にはネタバレを含みますのでご注意ください
〓概要
本作の原作は、 推理小説の スティーグ・ラーソン著「ミレニアム」シリーズ、すなわち、第1部「ドラゴン・タトゥーの女」・第2部「火と戯れる女」・第3部「眠れる女と狂卓の騎士」の3部作と デヴィッド・ラーゲルクランツ による続編(第4部)の「蜘蛛の巣を払う女」で、本作は スヴィリケル・グドナソン の続編(第4部)を映画化したもの。この後は、ラーゲルクランツによる第5部、第6部も発表されるようだ。
ドラゴンタトゥーが背中にある天才ハッカー リスベット は、核攻撃プログラムをアメリカから取り戻すようある科学者から要請を受ける。ハッキングして入手したプログラムの入ったPCを依頼者に届けようとした際、そのPCを何者かに奪われてしまう・・・
リスベットは非合法な正義の味方、ダークヒロインだ。幼少期に妹を助けられなかった経験から、調査探偵を仕事としながら陰で女性を守っている、ドラマ『アロー』に似た展開だ。
〓cinemaeyes
主人公のクレア・フォイ演じるリスベットの体格は小柄、格闘技に優れるが敵をバタバタと倒せるわけではないし、決して美人でもない、もしかするとすぐ近くにでも居そうな感じがする。主演女優がスタイル抜群の美人で格闘技に優れるアクション作品は多くあり、そのどれもが作りました感が満載なのだが、リスベットは敵にやられるし、捕まってしまう。ストーリー展開が他の作品よりも自然だからスクリーンに没入してしまう。
現在、ハッキングは国際的に深刻な大問題だ。本作のようにハッキングされネットワークに入られると核が勝手に使用されたり、戦争せずともサイバー上で他国の軍門に下る可能性が懸念される事態となっている。本日も全国紙の一面で他国による米司法省や日本国内への不正アクセスが報じられているところだ。
建物内の監視カメラをハッキング、建物内の人物を3D化し、狙撃用のライフルのスコープにターゲットを赤い点で投影し精密射撃していく、この様な攻撃は実際に可能なのだろうか?『アメリカン・スナイパー(2014)』で描かれていた当時の戦い方に、ドローンを使って敵をPC画面上で3D化し、スコープに赤い点で示すことができればもっと違う戦い方になっていたはずだ。
リスベットは黒の革スーツを着て、冬のスウェーデン ストックホルム の市街を黒のドゥカティのネイキッド(MONSTERだろうか?)で疾走する。アイスバーンも走るからスパイクタイヤだろうか?MotoGPでドゥカティはホンダやヤマハと共に戦う世界トップ水準のメーカーだ、イタリア車らしくデザインは秀逸だ。そして、ランボルギーニも黒で登場、黒で統一された作品だ
シルヴィア・フークスの演じたリスベットの妹カミラ、唯一、赤を纏い外見からして冷徹で手ごわい役を演じた。なにせ『ブレードランナー2049(2017)』でK(ライアン・ゴズリング)との死闘を演じた記憶も新しいから、イメージからしても冷徹で手強いイメージが先行するのだ。リスベットとカミラは16年を経て敵対しての再開となった、果たしてこの結末は・・・